医療 新世紀

認知症をめぐる言葉の指針づくり 思いやりのある表現で共生社会へ1/3ページ

大石智・北里大講師(共同)
大石智・北里大講師(共同)

何げなく発した言葉が人の心を傷つけることがある。認知症はかつて「痴呆症」と呼ばれ、偏見をなくすための言い換えが定着した。英国などでは認知症に関するさまざまな事柄を表現する際に「避けるべき言葉」や「望ましい言葉」の模索が始まっている。相模原市認知症疾患医療センター長で北里大医学部の大石智講師(精神科学)は「言葉が人の認識に与える影響は大きい。認知症のある人が安心して暮らせる共生社会に近づくため、思いやりにあふれた言葉を使う人が一人でも増えてほしい」と話す。

▽「患者」に憤り

認知症はさまざまな要因で認知機能が低下した状態。薬の影響や体の不調など改善可能な要因もあるが、アルツハイマー病など根本的な治療ができないケースが多い。

「治せない人を患者と呼ぶのには違和感がある」と大石さん。別の病院からの紹介でセンターを受診した人が「前の先生に『ニンチの患者』と言われた」と憤っていたことがあるという。

好きな車の運転ができなくなると伝えられたのがきっかけ。大石さんは「アイデンティティーを否定された上に患者扱いされ、悔しい思いをしたのではないか」とみる。

特にケアや介護の場では、患者でなく「認知症のある人」「認知症とともに生きる人」と表現するのが望ましいと指摘する。

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