ガールズケイリンのトップレーサー・高木真備(東京)が3日、京王閣競輪場で引退を表明しました。昨年末、ガールズグランプリ2021で優勝し、目標だった賞金女王になれたことで競輪人生に区切りをつけるとのこと。ガールズケイリン選手の引退理由は成績不振による代謝が多く、27歳絶頂期にやめるというのは初のケースで度肝を抜かれました。
彼女とは少なからず縁があります。以前、別の新聞社で競輪担当をしていた際、関東圏でスポンサー契約をするとしたらどの選手がいいか、と広告担当から打診されました。その時「高木真備がいい!」と即答、男子選手を想定していた広告担当は驚いたようです。逃げては潰れ、また潰れを繰り返していた高木が徐々に連にからめるようになってきた頃でした。たまに勝って勝利者インタビューに出てくるとあまりの疲労から声も出せず、笑顔も見せられずにぜいぜいするだけ。安易に追い込みを狙って勝ちにいくのではない姿勢に感動し、強くなると確信していたのです。仲間に伝えると「かわいさで人気が先行してる選手」と渋られましたが、そこは自分と高木を信じて押し通しました。そして高木がガルコレ制覇など押しも押されもせぬトップレーサーになった時に「ここまで強くなるとは。お見事です」と前出の仲間が言ってくれました。
真備(マキビ)という珍しい名前はご両親が少しでも人の役に立つような人になってもらいたいと、郷土(岡山)の偉人吉備真備にちなんでつけられたそう。保護猫、保護犬を幸せにする活動は天職ですね。これからのご活躍も期待しています。