日本共産党の志位和夫委員長が7日、党本部での会合で、次のような発言をしたという報道があった。
「万が一、急迫不正の主権侵害が起きた場合には、自衛隊を含むあらゆる手段を行使して、国民の命と日本の主権を守り抜くのが党の立場だ」
自衛隊に対して、あまりにも「無礼な発言」だといってよい。自衛隊は国民を守る「手段」だという表現から、自衛隊への敬意を微塵(みじん)も感じることはできない。日夜国防のために汗を流している方々を、「手段」呼ばわりするとは傲慢の極みだろう。
また、共産党は自衛隊を違憲の存在と位置付けている。違憲の存在は許してはならないと考えるのが立憲主義の基本である。仮に、自衛隊が違憲の存在であるならば、自衛隊の存在を否定しなければ立憲主義は守れない。違憲の存在であっても党の解釈次第で存在が許されるというのであれば、立憲主義は成り立たない。
立憲主義を掲げる立憲民主党が、こうした立憲主義を軽視する共産党と手を携えていこうというならば、それは悪い冗談でしかないだろう。