西側諸国はどうすべきか。
黒井氏は「現時点では、ウクライナ側に対して重火器や弾薬の支援をすべきだ。万が一、(生物・化学兵器や核兵器などで)民間人が数千人レベルで犠牲になる事態となれば、NATO(北大西洋条約機構)が介入を強めるかが焦点になるだろう」と分析した。
【旧ソ連・ロシアの関与が疑われる生物・化学兵器をめぐる出来事】
1979年 旧ソ連スヴェルドロフスク州の製造施設から兵器用炭疽(たんそ)菌が漏洩(ろうえい)。70人前後が死亡した
95年 第1次チェチェン紛争で、ロシア軍が化学兵器を使用したとチェチェン軍が主張した。100人以上の付近住民に症状が出たという
2018年 英国で、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)のセルゲイ・スクリパリ元大佐が、神経剤「ノビチョク」で襲撃される
20年 「反プーチン」の野党指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が神経剤「ノビチョク」で襲撃される
22年 ロシア軍が無人機から有毒な化学物質を投下したとウクライナの準軍事組織が主張した。サリンの可能性も指摘される