日本の解き方

世界各国との防衛費比率で見劣りする日本 周辺に核保有の非民主主義国 増額へ今年度補正から議論を1/2ページ

自民党は台湾有事を念頭に防衛費増額の提言をまとめると報じられた。国内総生産(GDP)比2%以上を目指すともいわれている。

国際関係論の現実主義者の立場から、防衛費増額の必要性はかねてから指摘されていた。対して理想主義者からは、経済依存度を高めることや国際機関の強化が主張されてきたが、今回のロシアによるウクライナ侵攻で、その言い分は説得力がなくなったという声もあるようだ。

筆者は米国留学時代、戦争確率を減少させる要因を歴史データから定量的に分析した。それによれば、①防衛費②同盟③相手国の民主主義④経済依存度⑤国際機関参加のいずれも戦争確率を左右する。ただし、強い影響は①~③であり、④、⑤はそれほど強くなかった。

今回のウクライナの事例は、理想主義者が負けたという見方もあるがそうではない。②と③が決定的だったので、従来の定量分析を否定しているわけでなく、むしろ肯定したものだ。

日本の周辺国には非民主主義国の中国、北朝鮮、ロシアがあり、③からみれば戦争に巻き込まれる確率は無視できない。一方、日本は米国と同盟関係にあり、日米安全保障条約を結んでいるので、②によって一定の戦争確率は低減されている。

しかし、3つの周辺国は核保有国であり、軍事費支出も高く、①からみると日本への影響はある。そこで、日本の防衛費が議論になっているのは、当然のことだといえる。

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