大相撲の宮城野部屋が近く移転することが12日、明らかになった。2015年から東京都墨田区八広を拠点としてきたが、所属力士の増加で手狭になり、同区の東駒形にある旧東関部屋を仮住まいの形で使用するという。
旧東関部屋は米ハワイ生まれの元関脇高見山が外国出身初の師匠として1986年に創設。横綱曙、小結高見盛らを育てた。09年に部屋を継承した元幕内潮丸(19年12月に死去)が18年に葛飾区へ移転したが、稽古場はそのまま残っていた。
宮城野部屋には幕内石浦や十両炎鵬ら力士16人が所属し、間垣親方(元横綱白鵬)=写真=が部屋付きで指導。師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)と部屋付きの高島親方(元関脇高望山)は8月に日本相撲協会定年の65歳を迎えるため、9月の秋場所からは間垣親方が部屋を継承するのが既定路線とみられている。
週刊誌などでは、間垣親方が浅草寺に近い97坪の元老舗料亭を購入し、そこに部屋を新設すると報じられた。もし旧東関部屋に移転しても、7月の名古屋場所の期間を除くと、住むのは約3カ月だけ。短期間で2回も引っ越しをすることになるため、いくら今の部屋が手狭でもメリットはあまりない。
浅草の部屋はどうなってしまうのか。気になるところだ。