米国で5月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)において大幅利上げ観測が強まったほか、短期金利が長期金利の水準を上回る逆転現象(逆イールド)が生じて景気後退懸念が台頭。4月前半の米国市場は上値が重いもみあう展開となりました。
ただ、米国市場における半導体株やハイテク株が調整する流れを受けて、東京市場は売りが先行し、日経平均は2週連続で下落しました。3月末の配当権利落ち後は、物色面における方向感も定まらず手掛けにくさが強まる展開となりました。
週間(1日終値と8日終値)株価上昇率のトップ3を新市場区分別に見ると、プライムではピアラが60%、コスモエネルギーHDが22%、マーキュリアHDが18%高。スタンダードではピクセルカンパニーズが58%、佐渡汽船が30%、クロスフォーが27%高。
そしてグロースはピアズが2・1倍、ベガコーポレーションが43%、ランサーズが33%高でした。
グロース銘柄については厳しい地合いが継続していますが、個別の上昇率はプライムやスタンダードと比べて引けをとっているわけではないことが分かります。ただし、業績面で不安感を抱える銘柄が需給思惑から買われている場合も多く、物色人気の焦点が定まっていないとも言えます。