今回は4月13日から埼玉・ボートレース戸田で開催の「GⅠ戸田プリムローズ開設66周年記念」に参加する遠藤エミ選手です。遠藤選手は滋賀県出身の102期のレーサーで、3月にボートレース70年の歴史で初めて女子レーサーとしてSG制覇という快挙を果たし多くのファンの皆さまに感動を与えました。
遠藤選手は2008年5月に地元のボートレースびわこでデビュー。養成訓練時代はそれほど目立つ成績ではありませんでしたが、デビューしてからの日々の努力によってこの偉業達成につながったと思います。私が引退した後に養成所に指導に行ったときには、一生懸命でとても素直な養成員という印象を持ったものです。
これまで女子レーサーのSG初優勝を目指した優勝戦は今回の遠藤エミ選手を含めて4回目でした。あと一歩及ばなかったところを、遠藤選手は4日間の予選得点率トップで準優勝戦進出。難関の準優勝戦を見事勝ち上がり優勝戦は1枠で出場。そして1コースから王道の逃げで優勝という素晴らしい内容でした。
遠藤選手は15年ぐらいからSGに定期的に出場するようになり、最初は思うような成績ではありませんでしたが、経験とともにいろいろ発見することがあったのだと思います。何度となく悔しい思いをしたことからの努力は想像を超えるものだったでしょう。そこで身に付け築き上げたテクニックとメンタルは、今回の優勝戦でのピットアウトからコース争い、1周1マークからゴールするまでの落ち着いたレース運びにつながったと思います。やはり近道はないということですね。