「システムトレード」なるものが周期的にブームになる。コンピューターの「お告げ」の通りに取引をすれば、必ず儲かるという触れ込みであることが多い。
1950年頃に大型電子コンピューターが登場してからの発展の歴史は目覚ましいから「コンピューターなら何でも可能だ」と、まるで神様扱いされるのは致し方がない部分もある。しかし、現実にはそのようなことはあり得ない。コンピューターは、あくまでそろばんや電卓の親玉の計算機にしか過ぎない。
しかし、このように「コンピューター信仰」がはびこるのも、人類が「方程式」というものに畏敬の念を持っていることが原因かもしれない。
典型的なのがアインシュタインの特殊相対性理論の「E=mc²」という方程式であろう。宇宙の真理を表すこの方程式にロマンを感じるのは、筆者だけではないと思う。確かに宇宙や時空はこの方程式で表せるかもしれない。