ウラジーミル・プーチン大統領とロシア軍が「歴史的敗北」に直面している。黒海艦隊の旗艦「モスクワ」がウクライナ軍に撃沈され、兵士の士気低下や作戦難航も目立つ。東部戦線の大規模攻勢や首都キーウ(キエフ)再攻撃のシナリオも見直しを余儀なくされた。米国など西側諸国は兵器の追加供与などウクライナ支援を継続し、プーチン氏の訴追を含めた「戦争犯罪」の追及に本格的に乗り出した。
「勝利するのは誰か。ウクライナに平和を取り戻すのは誰か。私はそれを確信している」
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は15日、フェイスブックでこう問いかけた。
ロシア軍はウクライナの東部2州制圧へ再配置を進め、大規模攻勢が間近だ。ロシア国防省は15日、キーウ郊外のミサイル工場を巡航ミサイルで攻撃したと発表した。
だが、苦戦が続くロシア軍には士気低下もうかがえる。ウクライナ軍参謀本部は14日、ロシア軍が東部ドンバス地域で6万~7万人の兵員を徴集しようとしたが、目標の20%にしか達成しなかったと明らかにした。