
日本競輪選手養成所(静岡県伊豆市)で第121(男子)、122(女子)回生の卒業記念レースが4日に行われました。当初は2月28日から3月1日の2日間、静岡県の伊東競輪場で観客を入れての実施が発表されていました。しかし、コロナ禍の影響で、養成所での開催に変更。さらにその後、今度は延期になり、約1か月遅れの開催もすでに3月3日に候補生は卒業し、18日には選手として登録すみ。候補生ではない状態での卒記レース実施は史上初です。レーサーパンツも候補生時代の黒パンツではなく男子は星緑(A級3班)、女子はピンクのプロ仕様、勝ち上がり戦のみで敗者戦はなし。卒業式の時点では卒記レース実施の可否が伝えられていなかったこともあり、地元に戻って自由を満喫?し、髪の毛の色が明るくなっている選手も多く、とにかく異例ずくめでした。
卒記での取材は走り終えた興味のある候補生をつかまえて聞きたいことを存分に聞くというスタイル。私は過去に71期から99期まで卒記レースを取材しています。99期は伊東競輪場で開催され、在校一位の猪俣康一(愛知)の「モトクロスからの転向で神奈川県出身、福島県の競輪学校(当時)合格に特化したジムに入り、愛知県で同じ年齢の師匠の元でデビューする」というつっこみどころの多い経歴を解明しようと彼に必死に食い下がって話を聞いたのを今でも鮮明に覚えています。
しかし、今回は在所成績のいい選手、優勝者の共同インタビューとわずかな時間の事前指名選手の個別取材のみ。かなり物足りないものでした。「卒記で初めて多くの記者さんに囲まれてうれしかった」という選手も多く、それを皆に味わってもらえなかったのも残念です。今回生はルーキーシリーズ2022でプレデビュー予定。初回の松戸(4月30~5月2日)で今回の分までしつこく取材するのを今から楽しみにしています。