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今回から4回にわたって、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」の名医を紹介していく。
愛知医科大学病院皮膚科教授の渡辺大輔医師は、ウイルス学、特に帯状疱疹の診断と治療の分野の第一人者である。
帯状疱疹とは、子供の頃にかかった「水ぼうそう」のウイルスが体内に潜伏し続け、大人になってから免疫力が下がることで再活性化する病気だ。
子供のかかる水ぼうそうは、発熱と水疱(すいほう)、そして水疱が治る時のかゆみが特徴だが、大人がかかる帯状疱疹は痛みと発疹が主な症状。しかも、皮膚症状が治まった後も神経痛が残ることがあり、高齢になるほどそのリスクは高まる。
近年は飲み薬も進化しているが、重症の場合は入院して点滴で薬を投与する必要が出てくる。大学病院という特性上、渡辺医師が診る患者は重症例が多い。
「脳炎を起こしていたりすると、治療期間も長くなる。他にも目の合併症や顔面神経麻痺などを引き起こすこともあるので、脳外科や眼科、耳鼻咽喉科など、他科との連携で治療を進めていくことも珍しくありません」