
■国内女子ゴルフ「KKT杯バンテリン」最終日(17日、熊本空港CC=6499ヤード、パー72)
4人で6ホールのプレーオフを制し植竹希望(23)がツアー初優勝を飾った。
通算8アンダーで並び、西村優菜(21)が1ホール目、小倉彩愛(21)が2ホール目に脱落。吉田優利(22)との争いになり、植竹が6ホール目にバーディーを奪い決着した。
黄金世代と称される1988年生まれで10人目の優勝。「うれしいの一言に尽きる。黄金世代10人目になってよかった。悔しい気持ちはあったし、畑岡選手や渋野選手など、海外で活躍している選手もいて、早く追いつきたいという気持ちは強い」と喜んだ。
花粉症がひどいため、初日の後半からマスクを装着した。「(花粉が)目に見えるぐらい。黒い服を着ていると、真っ黄色になっちゃう。朝一は大丈夫だったけど、後半にのどが痛くなって、鼻が詰まるし、マスクをする方が集中できると思った」と完全武装でラウンド。「9月ぐらいの方が好き。花粉のストレスがない。(花粉症は)マツ、ヒノキ、スギ、カヤ類、ブタクサ、あと芝もあるといわれて。全部かもしれない。カヤ類の夏場、7月ぐらいが一番しんどい」と苦しい中で初優勝をつかんだ。
ここまでの道のりも苦しかった。高2で両親が離婚。優勝の瞬間は、駆け付けた母・和美さん(51)の姿を探した。
「ゴルフができなくなるくらいの経済状況で、ダブルワークになりながらも、『好きなことをやりなさい』とずっと応援してくれた。たくさんケンカしたりもありましたけど、一番尊敬できる人です」と感謝。植竹自身も高校時代に週4、5日はゴルフ場のアルバイトをした苦労人で、ようやく花開いた。