朗希のように、背が高く、真っすぐが速いタイプには、日本ハム時代のダルビッシュ有(パドレス)や大谷翔平(エンゼルス)がいた。でも、ダルビッシュは投げるときに右膝が折れて、少し沈むようなフォームなので、朗希の方が角度がある。
ダルビッシュは球が重かったが、変化球はカーブとスライダーぐらいで、シュートは抜けるようで封印していた。ズドーンと落ちるフォークボールもなかった。
大谷と対戦したときはまだ1年目。完成する前だったので、力を入れるとシュート回転しまくっていて、コントロールが定まらなかった。朗希は定まっている。
今まで対戦した中で、一番すごいと思ったのは西武時代の松坂大輔。球種が多彩で、全部一級品なので、どの球を勝負球にしてくるのか、想像がつかなかった。そして素晴らしかったのが真っすぐで、程よく外に逃げる感じで曲がっていたので打ちづらかった。
前回の朗希が、完全試合を続けていた8回で降板したことに、「代えてよかった。正解だ」という声も多い。でも、そういうチャンスはなかなかないし、野球ファンとして9回を投げるところを見たかった。