元常務の「生娘シャブ漬け」発言で大炎上した牛丼チェーン、吉野家。騒動のなかで、開発に10年をかけた新商品「親子丼」(並盛437円、税込み)の発売が始まった。イメージを回復させて女性客を増やすことはできるのか。吉野家ファンとして知られる経済アナリストの森永卓郎氏=写真=は「親子丼が重要な商品になる」と指摘する。
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今回の事態について森永氏は「『シャブ漬け』などの表現は許されない。20年前ならユーモアとして成立したかもしれないが、許容される言葉のラインを測り違えている」と批判した。
女性客を獲得するという吉野家の狙いは成果を出しつつあったと森永氏はみる。「女性をターゲットにした戦略自体は正しい。(米の代わりにサラダを使用した)『ライザップ牛サラダ』など女性も食べやすい商品が奏功し、かつて男性ばかりだった吉野家の店内でも女性を見かけるようになった」という。
元常務の解任が発表された19日に発売を始めた親子丼も戦略商品の一つだ。森永氏は「高騰が続く牛肉や豚肉と比べ、鶏肉や卵はまだコストを抑えられる。その意味でも親子丼は重要な商品だ」と解説する。