今のビジネスパーソンは、メールをはじめSNSやホームページで商品やサービスの説明などを書く機会が多い。しかし、いざ文章を書こうとしても簡単に書けるものではない。といって、文章教室に通うのも大げさだ。ストアカのようにネットで気軽に教えてもらえるサービスが重宝されているのだろう。
理系の草野さんによるライティング技術の説明は論理的でわかりやすいと受講者から好評。コロナ下の現在はオンライン授業がメインだが、ストアカの教室だけで月収10万円に届くこともあるという。
「ライティングを教えるには対面の方がいいのですが、オンラインによって全国から受講者が集まるようになりました」。シンガポール在住の日本人も申し込んできたという。
「収入よりも、若い人たちとの交流が楽しく、励みになります。普通にサラリーマンとして定年まで働いていたら、まず知り合えない人たちですからね。だから、年金が入る年齢になっても、会社も講座も続けるつもりです。今後は多世代コミュニティーを広げていきたいですね」
早期退職・ひとり社長で人生を変えた草野さんは最後にこうアドバイスしてくれた。
「60代になると体力や、やる気が低下してくることが多い。なるべく50代のうちから助走を開始したほうがよいのではないでしょうか」
■藤木俊明(ふじき・としあき) 副業評論家。自分のペースで働き、適正な報酬と社会とのつながりを得ることで心身の健康を目指す「複業」を推奨。著書に『複業のはじめ方』(同文舘出版)など。