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★絶品必食編
日本で肉×麺と言えば、真っ先に想起されるのはチャーシュー麺だろう。先日もイタリア料理の重鎮が、SNSに「チャーシュー麺は夢がある」と投稿していたが、若き日のあこがれを手にしたかのようなぜいたく感がチャーシュー麺にはつきまとう。
一方そのルーツとなる中華圏における肉×麺と言えば、牛肉である。名前もそのまま「牛肉麺(面)」。近年、日本でもその名をよく聞くようになった「蘭州拉麺(ラーメン)」や「蘭州牛肉麺」が代表格だ。
中国内陸部にある蘭州はモンゴルにも近く、漢民族だけでなく、イスラム教徒も多い土地柄。禁忌とされる豚肉ではなく、スープ、具ともに牛肉から取り、中国を代表するファストフードにも数えられる。
「一清」(透き通った牛肉スープ)、「二白」(大根の薄切り)、「三紅」(辣油と唐辛子)、「四緑」(パクチーやにんにくの芽)、「五黄」(麺)という5つの〝特色〟があり、こね上げられた生地は太さや形状の異なる麺に伸ばされたり、削り出されたり。基本フォーマットはありながらも、店ごとのちょっとした違いも楽しい。
麺を打つ本格的な店ならば、注文後にひとかたまりの生地を両手で伸ばし、2本が4本、4本が8本と倍々に両手の間で麺を細く、長く打ち伸ばしていく。