歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡

ひとつのターニングポイントになった「難破船」 中森明菜、涙を流しながらの歌唱が話題に3/3ページ

この回は、同曲を書き上げた加藤登紀子も出演しており、明菜は着物姿で熱唱している。

「彼女は感情移入するタイプですが、この日ばかりはどこか違っていたので覚えています。確か明菜のマイクを持つ手が震えていたようにも見えましたが、その後、歌い終わったあたりで涙を流したように記憶しています。サブ(調整室)では多くの関係者がモニター通しに見ていましたが、誰もが固唾をのんで見守っていたというか、このときばかりは妙に静まり返って重苦しかったですね」と田口は言うが、放送後はファンの間でも大きな話題になった。

「悲壮感の漂う情念の歌が見事に中森明菜を演出したのだと思います」 =敬称略 (芸能ジャーナリスト・渡邉裕二)

■中森明菜(なかもり・あきな) 1965年7月13日生まれ、東京都出身。81年、日本テレビ系のオーディション番組「スター誕生!」で合格し、82年5月1日、シングル「スローモーション」でデビュー。「少女A」「禁区」「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」「DESIRE―情熱―」などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には8回出場。85、86年には2年連続で日本レコード大賞を受賞している。

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