
大相撲夏場所(5月8日初日・両国国技館)は幕下上位で新十両を目指す東欧勢の熱い戦いが繰り広げられそうだ。
大相撲初のウクライナ出身、獅司(しし、25)=入間川=が東幕下7枚目とし、入門から2年で自己最高位に番付を上げた。首都のキーウから南に約550キロ離れたザポリージャ出身。西17枚目の春場所は「ウクライナ出身」とアナウンスされると、大きな拍手が巻き起こり、6勝の好成績を挙げた。
ロシア出身の狼雅(ろうが、23)=二子山=は東4枚目で、十両へあと一歩。東幕下12枚目の春場所は1番相撲で黒星も、そこから6連勝した。昨年初場所は西2枚目で3勝、夏場所は東3枚目で2勝と、厚い壁にはね返されているだけに、三度目の正直といきたいところだ。
ロシア出身の関取(いずれも引退)は、関脇の阿覧(あらん)、小結の露鵬、前頭の若ノ鵬、白露山、阿夢露(あむうる)。大相撲史上最重量292・6キロの大露羅(おおろら)は 東幕下43枚目が最高位で、2018年に引退し帰国。一昨年12月31日に体重が187キロになったことを自身のツイッターに投稿している。
カザフスタン出身の金峰山(24)=木瀬=が西4枚目。日大出身で昨年九州場所に三段目付け出しでデビューし、7戦全勝優勝。3場所目の春場所は西幕下34枚目で7戦全勝優勝と快進撃を続けている。同国出身力士は2人目で、風冨山(かざふざん)が西幕下10枚目が最高位で、14年に11年の相撲人生を終えている。
春場所は3人の直接対決はなかったが、出世争いが楽しみだ。