「キーウ」「チョルノービリ」政府がウクライナの都市呼称を変更 慣例は定着している名称使用も…対応で悩む出版社「すぐに結論は出ない」1/2ページ

「キエフ(キイフ)」と表記された平凡社地図出版の「世界大地図帳」(提供写真)
「キエフ(キイフ)」と表記された平凡社地図出版の「世界大地図帳」(提供写真)

政府がウクライナの都市の呼称をロシア語に由来する「キエフ」や「チェルノブイリ」からウクライナ語読みの「キーウ」「チョルノービリ」に変更し、地図や教科書の出版社が対応に追われている。基本的には現地の言葉に倣っているが、著名な都市など慣例として定着している名称を変更すれば混乱を招く可能性もあり、担当者は頭を悩ませる。

平凡社地図出版(東京)が製作する複数の地図では2019年ごろからウクライナ語読みに続けて括弧内にロシア語を併記するよう順次修正している。「ウクライナ語の使用を現地政府が呼び掛けていたため」という。

ただ、6月ごろに新版が店頭に並ぶ予定の「世界大地図帳」は、政府が呼称を変更した3月31日より前に編集作業が終わっており、キーウはなじみ深い従来の呼称を維持した上で現地語を括弧内に続けた「キエフ(キイフ)」の表記。担当者は将来的な対応について「キーウに改める方向で検討する」としている。

昭文社(東京)も原則として現地の読み方で表記。ただ、キエフやチェルノブイリといった日本で定着している呼び方は例外的に使用してきた。今後は改訂や新刊発売のタイミングで監修者と協議して決める方針だ。

教科書の表記に関しても議論が広がりそうだ。教科書検定基準で外国の地名は「慣用を尊重する」と規定され、教科書会社はどんな表記が一般的かを判断して記述する。ある教科書会社の幹部は「首都名は重要で、各社で擦り合わせていくことになる」と話す。

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