3月期決算を中心とする上場企業の決算発表は12日に500社超、13日に約1100社とピークを迎える。これを通過すると、個別材料株の物色人気が高まりやすくなる。特に今年は7月に参院選を控え、政策面でのニュースも出やすい。GW明けは、人気化が予想されるテーマ株の仕込みの好機。「不動産テック」「風力発電」「技術者派遣」「メタバース」「選挙」関連は要注目だ。 (マーケットアドバイザー・天野秀夫)
■不動産テック
改正宅建業法5月施行
最もホットなテーマは、5月に施行となる宅地建物取引業法(宅建業法)改正の施行だ。デジタル改革関連法整備の一環として行われ、不動産の売買や賃貸において、宅地建物取引業者が交付する書類については、押印が不要となるほか、紙ではなく電磁的方法による交付が可能となる。
電子契約化の普及により、不動産業界のデジタル化が進展する第一弾といえる法整備。オンライン契約システムなどを開発する企業を中心として、不動産テック関連企業にとっての商機につながる。
■風力発電
エネルギー基本計画で拡大必至
「第6次エネルギー基本計画」が昨年10月22日、閣議決定された。2030年度の電源構成に占める再生可能エネルギーの割合は36%から38%程度にまで引き上げることが目標として掲げられている。このうち、陸上風力発電量は約3・3%、洋上風力発電量は約1・7%と明示されたことを受けて、風力発電の導入拡大が期待されている。
3月には福島県沖地震の影響で政府が節電を要請するという異例の事態もあった。太陽光発電と比べ、悪天候でも稼働できる風力発電への注目度は大きい。