/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/CJIEQU6V5BLQZO5OWVL3QBWBL4.jpg)
ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアが、ウクライナへの苛烈な軍事侵攻を続けている。この侵略から日本は何を学び、ロシア、中国、北朝鮮といった核保有国とどう対峙(たいじ)していけばいいのか。人気作家でジャーナリストの門田隆将氏が、日本の主権を断固、守り抜くため、独自に「抑止力」を高める必要性を鋭く説いた。
◇
ロシアのウクライナ侵略がもたらしたあまりに多くの教訓に国民も戸惑っている。
第2次世界大戦の6000万人以上の犠牲の下に築かれた戦後秩序が、いとも簡単に崩壊。日米安保条約で太平の眠りをむさぼってきた日本にとっても〝あり得ない〟事態だった。
「軍事力に著しい差が生じた場合に戦争が起こる」のは世界の常識だ。
しかし、日本の左翼勢力と、いわゆる「お花畑」と称される空想的平和主義者たちには全く通じない。
「平和憲法が日本を守ってくれる」「話し合いで戦争は回避できる」
そんな〝信仰〟が左翼勢力のみならずマスコミや政界にまで浸透。その現実逃避型平和主義者の幻想が、ロシアによって打ち砕かれたのだ。
2月27日、安倍晋三元首相は非核三原則の議論をタブーにしてはいけないという現実論を提起したが、岸田文雄首相は3月7日、参院予算委員会で「非核三原則は国是。核共有は政府としては考えない」と否定した。