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「われわれ95人、一致団結してしっかりと岸田(文雄)政権を支えていくことを約束したい。それが私たちの責任だ」
安倍晋三元首相は昨年12月、都内で開催した安倍派のパーティーで、こう強調した。
2年前、持病の悪化で首相を退任した安倍氏だが、昨年9月の自民党総裁選では高市早苗氏(現政調会長)を担いで存在感を示した。岸田政権発足後も主流派閥の領袖(りょうしゅう)として、安全保障政策や経済・財政政策、憲法改正など、積極的な発信を続けている。
通算7年8カ月も首相を務めあげて退陣したのであれば、本来なら「元老」扱いだが、安倍氏はまだ67歳。その言動は枯れるどころか、ますます激しさ、生々しさを増している観がある。
実際、安倍ファンの中には「安倍再々登板」待望論も少なくない。その大きな理由となっているのが、安倍氏の実績である。
民主党政権で危機的状況にあった日米関係を立て直し、平和安全法制(安保法制)を制定するなど強固な日米同盟を構築した。また、わが国の国益を守りつつTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や、日本・EU経済連携協定をまとめ上げた。内政面でも、消費税10%への引き上げ、秘密保護法の制定、テロ対策法の制定など、多くの難題を解決した。