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行楽地は久しぶりのにぎわいを見せたが、新型コロナへの警戒は緩めない方がいい。それは感染して重篤化する恐れだけでなく、感染後、一定期間を過ぎてからコロナ後遺症に悩まされる人が増えているからだ。オンラインも可能な「コロナ後遺症外来」を設置し、集中的に患者を治療している医師に、後遺症の現状について聞いた。
「大学病院に2カ所行ったのですが、それぞれ長い時間待たされ、検査をいくつもしてもらいましたが、異常なしと言われました。しかし、倦怠感と頭痛がひどく、これはコロナ感染後に起きたことなので、明らかにコロナ後遺症ではないかと思っています」
都内に住む植野雄二さん(仮名、50代)は4月中旬、こうした悩みを抱えて、東京血管外科クリニック(東京・水道橋)の「コロナ後遺症外来」を受診した。対面とオンラインでの診察が可能と聞き、大学病院で待たされて疲れたことを思い出し、オンライン診察を躊躇(ちゅうちょ)なく選んだ。
血管外科と循環器を専門とする同クリニックの榊原直樹医師はコロナ後遺症を含めて全身の症状を総合的に診ることができる。パソコンの画面越しに、それぞれの症状を丁寧に聞き、「一般の西洋医療の薬もありますが、漢方だと緩やかに無理なく治療できるかもしれません。どちらにしますか」と尋ねた。
植野さんは漢方薬を選択し、これを服用して1カ月後に再受診することにした。同外来には今年2月に設置以来、全国の患者がオンライン診療に駆け込んでくる。