NHK大河ドラマは、壇ノ浦の戦いに突入、いよいよ盛り上がってきました。登場人物の歴史的背景を松平定知氏が探る集中連載「『鎌倉殿の13人』外伝」(2面)をぜひお楽しみください。
近ごろは、歴史ドラマであっても、「誰それが死ぬ」など先走ってネットに書き込むと「ネタバレだ!」と怒る御仁がいると聞いて、呆れてしまいます。史実の奥に隠れたエピソードや心情などをあれこれ夢想するのが醍醐味なのに…。
あと、「死亡フラグ」や「伏線の回収」ばかりが話題になるのも考えもの。フラグ(=旗)とは不吉な予兆のことですが、そんなことより、歴史のうねりを疑似体験することこそが醍醐味…と大河ドラマのファンなので、つい熱くなってしまい、すみません。
ひとりの俳優に肩入れしてドラマの進行とともに、どう成長するかを見届ける、というマニアックな楽しみ方もあります。先日、同局で放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、北条義時を演じる小栗旬さんに400日間密着。途中、担当ディレクターの妻が出産するという前日に、「俺のワンシーンより、絶対、出産の方が大事だって」と立ち合いを熱心に促す小栗さんの姿が話題を呼びました。 人心掌握に長けた〝小栗義時〟の今後にも大いに注目したいと思います。 (H)