日本の解き方

「キシダに投資」呼びかけも…くすぶる金融所得課税強化 経済成長導く政策も力不足1/2ページ

英国・ロンドンの金融街シティーで講演する岸田首相=5日(代表撮影・共同)
英国・ロンドンの金融街シティーで講演する岸田首相=5日(代表撮影・共同)

岸田文雄首相は英ロンドンの金融街シティーで「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と述べ、日本への投資を呼びかけた。

この講演で、岸田首相は「資産所得倍増プラン」と言っている。昨年9月の自民党総裁選において、岸田氏は「令和版所得倍増」を掲げていたが、その後、政府答弁において「平均所得や所得総額の単なる倍増を企図したものではない」と説明し、事実上取り下げた。

今後は、全体の所得ではなく、「資産所得」という資産に由来した所得を倍増させると述べている。講演の和文では「資産所得」と書かれており、これが「資産と所得」なのか、「資産に由来した所得」なのか判別できなかったが、英文をみると後者であった。

岸田氏は、講演ではもちろん金融所得課税の話をしなかった。昨年の首相就任時に発言したところ株価が急落し、「岸田ショック」と批判されたからだろう。

しかし、松野博一官房長官は、9日の記者会見で、金融所得課税の強化については一般投資家が投資しやすい環境を損なわないよう十分に配慮して検討していくとの方針を示している。

率直に言って、検討することは投資しやすい環境を損なうと思うが、官房長官の発言は事務方の原稿通りとみられ、課税強化の本音も透けてみえる。

岸田氏の講演では、①人②科学技術・イノベーション③スタートアップ④グリーン、デジタルへの投資を掲げている。ただし、その投資を支える政策手段が、岸田政権では弱い。

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