「鎌倉殿の13人」外伝

大江広元 幕府の政務処理を行う公文所の初代別当 戦国時代の知将・毛利元就とのつながり2/2ページ

ところで、「毛利つながり」で突然、大相撲の話をするが、春場所最高優勝は若隆景だった。どうでもいいが、これはアナウンサー泣かせのしこ名である。この名を3回でいいから、声を出してちょっと早口気味に言ってみてほしい。多分、ほとんどの方が失敗すると思う。が、問題はそこではない。彼は3人兄弟の末っ子で、この兄弟は3人そろって相撲界に入った。それぞれのしこ名は、長男が若隆元、次男が若元春、三男が若隆景である。毛利元就の3人の実子の名前は、毛利隆元、吉川元春、小早川隆景。つまり、まるまる「毛利の名前」なのである。

《元就の実子3人の姓が違うのは、次男と三男は有力家の養子になったからで、息子3人、それぞれが頑張って「毛利の家を大きくせよ」という元就の方針による。なお、元就が臨終の間際、息子たちを呼び、3人協力の重要性を説いたという、有名な「3本の矢」の話は、元就逝去の8年前に隆元は死んでいるのでつくり話である》

若隆景兄弟の名前の真相は本人周辺に直接取材をしていないので不明だが、彼(ら)のお父さんか、親方か、有力後援者が、毛利元就の大ファンだったのだろう。「大相撲にも毛利の話」を、ちょっと。

■松平定知(まつだいら・さだとも) 1944年、東京都生まれ。早稲田大学を卒業後、69年にNHK入局。看板キャスターとして、朝と夜の「7時のテレビニュース」「その時歴史が動いた」などを担当。理事待遇アナウンサー。2007年に退職。現在、京都芸術大学教授などを務める。著書に『幕末維新を「本当に」動かした10人』(小学館101新書)、『一城一話55の物語』(講談社ビーシー)など多数。

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