ジョー・バイデン米大統領は21日、訪問中の韓国・ソウルで、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と初の首脳会談に臨む。「従北・親中・反日・離米」路線を貫いた文在寅(ムン・ジェイン)前政権は、西側諸国の一員として重要な政策や約束を反故(ほご)にしてきた。今回の会談は、悪化している米韓関係を立て直せるのか、米国が尹政権に〝試験〟を課すものとなる。一連の「反日」暴挙が放置されたままの日韓関係の今後を占うことにもなりそうだ。
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尹氏「(米韓同盟が)先端技術と供給網の協力を土台とした経済安保同盟に生まれ変わることを希望する」
バイデン氏「米韓同盟は域内の平和、安定、繁栄の核心軸だ」
米韓両首脳は20日、平沢(ピョンテク)市内のサムスン電子の半導体工場を視察し、こう語ったという。
注目の米韓首脳会談は、中国やロシア、北朝鮮など、専制主義国家の脅威が高まるなか、文前政権の「従北・親中」路線で弱まった、日米韓の安全保障協力の再構築を急ぐ狙いがある。
韓国の西側陣営の枠組みへの参加もテーマだ。
尹氏は、米紙ウォールストリート・ジャーナルの取材に対し、日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」に、「参加を積極的に検討する」との姿勢を見せている。
韓国大統領府の金泰孝(キム・テヒョ)国家安保室第1次長は18日の記者会見で、米国が提唱する新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を通じたサプライチェーン(供給網)の協力強化も議論するとした。