大前研一のニュース時評

米国が台湾を〝一国〟のごとく扱い出した 国務省HPの「独立を支持しない」文言削除 本来、常任理事国ではなかったロシアと中国1/3ページ

中国の脅威にさらされる台湾=台北(AP)
中国の脅威にさらされる台湾=台北(AP)

米国国務省がホームページで公開している米国・台湾関係に関する「ファクトシート」を更新し、「台湾の独立を支持しない」という文言を削除した。

米国の歴代政権はこれまで、「中国本土と台湾は不可分」とする中国の立場に異を唱えない一方で、台湾の安全保障にも関与する政策を掲げてきた。

中国外務省が猛反発すると、米国務省の報道官は「われわれの政策に変更はない」と強調したものの、最近の中台関係などを踏まえて文言を変えたことは認めた。中国に対する危機感を強めるジョー・バイデン政権の立場を反映したものだとされている。

台湾の民進党が主張している「台湾独立」の機運が高まれば、「台湾海峡、波高し」となるので、米国はずっと「台湾独立は支持しない」と言ってきた。その始まりは50年前、当時の米国のリチャード・ニクソン大統領が電撃訪中したことに遡(さかのぼ)る。

その後、米国は国連の安全保障理事会の常任理事国に中国、つまり中華人民共和国を推挙して、それまで常任理事国のメンバーだった台湾、つまり中華民国を国連から追い出した。これにより、世界的に国家としての台湾のポジションはなくなってしまった。

この政策を推し進めたのは、ヘンリー・キッシンジャーという国際政治学者だ。当時は国家安全保障問題担当大統領補佐官で、その後、国務長官になっている。このニクソンとキッシンジャーのコンビには歴史観がなかった。それが現在の国連の混迷の遠因にもなっている。

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