中国が、一方的にガス田開発を進める東シナ海の日中中間線付近で、新たな構造物を設置する動きを見せていることが分かった。日本政府は外交ルートを通じ強く抗議したが、中国側は再三の申し入れに応じていない。「反日」暴挙が止まない韓国、軍事活動を活発化させるロシア、そして覇権主義的な中国の〝日本包囲網〟が鮮明になる中、岸田文雄政権の外交は試練に直面している。
外務省によると、東シナ海の日中中間線の西側で、中国が新たに1基の構造物を設置する動きを見せている。中国は東シナ海で活発な資源開発を継続し、日本政府は日中中間線付近で計17基の構造物を確認している。
東シナ海の排他的経済水域(EEZ)や大陸棚の境界は未画定で、日本は中間線を基にした境界画定を求めてきた。日中両政府は2008年、境界画定までガス田の共同開発区域を設定し、協力することなどで合意したが、沖縄県・尖閣諸島をめぐる対立で中断した。