インターネット上で出会った女性と、一度も対面しないままに婚約した上、相手から言われるがままに共同名義の投資口座を開設。ところがその直後、女は2000万円以上の残高とともに姿を消してしまう…。
チャットアプリでの文字のやり取りと、数回の電話だけで大金を巻き上げられてしまった四国在住の60代農家男性は、女の手口をこう振り返る。
「某有名お見合いサイトで彼女と出会ったのは昨年5月のこと。海外育ちの日本人で、今は大阪に住んでいるということでした。結婚相手を探そうとサイトに登録した私でしたが、30代だという彼女はさすがに年齢が離れ過ぎているので、それほど興味はなかった。しかし彼女の方から毎日、朝昼晩とメッセージをくれるので、他愛もない会話をするようになりました」
その後、2人はチャットアプリに交流の場を移したというが、それからというもの、女からのアプローチはますます積極的になっていった。
「だいたい、1時間おきにはメッセージが来ていました。音声通話も何度かしました。文章でのやり取りに比べ、彼女の日本語の会話はかなりタドタドしかったのですが、海外育ちだからしようがないのかなと思っていました。私も『こんなに自分に興味を持ってくれる女性はなかなかいないだろう』と、不覚にも舞い上がってしまって」