最下位低迷にあえぐ矢野阪神が22日の〝伝統の一戦〟巨人戦(甲子園)に連勝し、何と11年ぶりとなる対巨人3カード連続の勝ち越しに成功した。
コロナ感染で離脱していた2年目左腕・伊藤将司投手(26)が無四球でプロ初完封を飾れば、佐藤輝明内野手(23)ら打線も奮起。先制打の近本光司外野手(27)はプロ通算100盗塁もマークした。
矢野燿大監督(53)は伊藤将に「素晴らしかった。今日は岩崎を使う予定はなかったので最後までいってくれて助かった。申し分ないです」と労をねぎらった上で「まだまだチームの状態を上げていかないとダメだと思いますが、何かのきっかけが交流戦となるようにしたい」と今後を見据えた。
それにしても今季の阪神は悪夢の開幕9連敗が尾を引き、今もつらい日々が続いているが、こと巨人にはこれで7勝5敗と相性の良さを見せている。目下、ヤクルトに4勝8敗、中日に3勝5敗、DeNAに3勝4敗と苦戦し、広島には7敗1分けといまだ勝ち星がない状況で、宿敵にだけはナゼか健闘している。
阪神は星野仙一元監督が「巨人はオレのビタミン剤。他のチームに勝つのとは違う」などと話したように、歴代の監督が目の色を変えてきたが、対戦成績では大きく水をあけられてきた。しかし、昨年は優勝こそ僅差で逃したものの、巨人には13勝9敗3分けで14年ぶりのカード勝ち越しを決めている。これが自信になったのか。