ロシアのウクライナ侵攻から24日で3カ月となるなか、ロシアの外交官がプーチン大統領に反旗を翻した。国連欧州本部があるスイス・ジュネーブ駐在の外交官、ボリス・ボンダレフ氏が、自国によるウクライナ侵攻に抗議し辞任した。「プーチンの侵略は犯罪」と痛烈に批判している。
軍縮会議ロシア代表部で参事官を務めていたボンダレフ氏は外交官生活20年のベテラン。比較的高位の外交官の辞任に波紋が広がっている。
ボンダレフ氏は23日に出した英文の声明で「プーチンが引き起こしたウクライナ、そして全ての西側諸国に対する侵略戦争は、ウクライナ人、そしてロシア国民に対する犯罪でもある」「ロシアを孤立させ、名誉を傷つけているだけだ」とした。
ラブロフ外相についても「矛盾する発言をし続け、核兵器で世界を脅す人物に成り下がった」と名指しで批判した。
古巣のロシア外務省について「主戦的で、噓と憎悪だけになっており、外交の役割を果たしていない」とし、自国の外交政策の変遷は見てきたが、今回の侵攻ほど「恥ずかしいと感じたことはない」と表明した。
ロシアでは3月、ロシアの大統領特別代表を務めていたアナトリー・チュバイス元第1副首相がウクライナ侵攻に反対して辞職した。