J1浦和の一部サポーターが21日の鹿島戦(埼スタ)で選手バスが入場する際、スタジアムの外で15分近く、集団での声出し応援を敢行する場面があり、サッカー関係者から問題視する声が上がっている。試合中も浦和のゴール裏では応援歌を歌い、ブーイングを飛ばす光景があった。感染症対策から現状のガイドラインではともに禁止されている。
ところが、3月に就任したばかりのJリーグの野々村芳和チェアマン(50)は、23日にNPB(日本野球機構)と行った新型コロナウイルス対策連絡会議で、「Jリーグもサポートしますが、クラブの管理能力が問われている」とクラブに丸投げ。弱腰の対応となった。
浦和の一部サポーターによるルール違反は今に始まったことではない。2014年の鳥栖戦(埼スタ)では一部サポーターが「JAPANESE ONLY」という差別的横断幕を掲げ、Jリーグ初の1試合無観客に。
Jリーグ規約の「チェアマンの権限」には、「Jリーグ所属の団体および個人に対する指導」とあり、当時の村井満チェアマン(62)は勝ち点剝奪などクラブへの厳罰の選択肢もある中、あえて「直接サポーターが影響をうける無観客試合を選択した」とした。