ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが亡くなって2週間。いまもショックを引きずっている。ちょっとした空白の時間があると、上島さんのことを考えている。
私も関わった「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ!!」(日テレ系1989~96年)は、上島さんがいなかったら成立していなかった。一番過激なゲームを、当時若かったダチョウ倶楽部にお願いしたんだけど、コチラの演出が5だとしたら、上島さんたちは8にも10にもしてくれた。演出を超える芸人だった。
例えば「人間粘着ゴキブリ捕り」。クイズに間違えると、ゴキブリ捕りに使われるような粘着物質に落とすわけだけど、上島さんは顔や股間に粘着がつくように落ちてくれた。さすがだった。エスカレートして、クレーンで高くつり上げたら、粘着がお餅みたいに目いっぱい長く伸びて、素晴らしいカットになった。
いま思い出してもニヤッとさせられるのが、「人間スカッドミサイル」という逆バンジー・ジャンプ。上島さんの場合は、ただ飛ばすだけではもったいない。ということで、服が脱げてフルチンになり、そのまま泣きながら上空に消えていった。実に美しいシーンだった。