時代を彩った名画たち

237分は非常識…長尺過ぎて劇場に敬遠された〝問題作〟 「ルートヴィヒ」1/2ページ

岩波ホールのエキプ・ド・シネマ運動の第1回上映作は1974年公開の「大樹のうた」だった。内容は充実しているのに一般の劇場では敬遠された作品は多い。今回の「ルートヴィヒ」(1972年)もその1本。

本作は長尺すぎた。劇場公開で重要なことは、1日何回上映できるか。長尺であるほど上映回数は減り、観客の入りも悪くなる。237分(完全版)は非常識なのだ。カットする、しないの問題が生じるのは当然だ。

本作は「狂王」と呼ばれた第4代バイエルン国王ルートヴィヒ2世の戴冠から死までを描く大作。岩波ホールでは80年に上映されたが、その時は「ルードヴィヒ 神々の黄昏」とのタイトルで184分にカットされたものだった。監督の没後4年がたっていた。しかし、この上映で監督への評価は一気に高まった。

「神々の黄昏」とは、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」による。ルートヴィヒ(ヘルムート・バーガー)はワーグナーに心酔し、国費をつぎ込んで彼を優遇したことで国を傾かせてしまう。さらにいとこでオーストリア皇后のエリザベート(ロミー・シュナイダー)を愛してしまい、ソフィーとの婚約を解消したり、次第に狂気をあらわにしていく。これが、かのノイシュヴァンシュタイン城の城主だから驚く。撮影もこの城で実際に行っている。

健活手帖

zakスペシャル

主要ニュース

ランキング

  1. 【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】CM曲はミリオン記録の絶大効果 明菜が味わった屈辱…担当者の「所属歌手だったのか」に失望も

  2. 「明石家紅白」で期待される〝SMAP雪解け〟 7年ぶりに香取慎吾と共演、木村派・さんまの仲介で「復活」の声

  3. コロナ感染急増も「50歳以下は自粛不要」と専門家 オミクロン派生型「BA・5」の置き換わり進む 「すでにかぜレベルに近い」児玉栄一教授

  4. ヤクルトの強さとは…古田敦也氏を直撃! 盟友・高津監督はどう変わったのか 三冠王も視野の「村上宗隆はもう抑えられないよ」

  5. 【日本の解き方】日銀は金利上昇を容認するか 「売り仕掛け」には負けないが、非常識人事で内部崩壊懸念も

  6. 68兆円没収、プーチン大統領ら資産を復興資金に ウクライナ首相が要請「甚大な被害の責任は彼らに負わせるべき」

  7. 【アイドルSEXY列伝】樹まり子 3本だけで引退するつもりが…「お願いされると断れない」救いの女神 ギャラの総額を聞いて驚愕

  8. 中露艦による尖閣「航行の恫喝作戦」常態化 6年ぶりの「連携」で接続水域に侵入 「ならず者連合さながら」で問われる「日米台の連携」

  9. 【スクープ最前線】中露ブチ切れ!岸田首相のNATO会議出席で「敵」と認定 プーチン氏「サハリン2」強奪で脅迫テロ 中国が仕掛ける「日系企業強奪計画」

  10. 【2022年夏・参院選】「岸田インフレ」猛批判の立憲・泉代表 「生活安全保障」訴え「選挙結果次第で代表交代論浮上も…まさに正念場」伊藤氏

ピックアップ連載

連載一覧へ

最新特集記事

特集一覧へ