〝BIGBOSS〟新庄剛志監督(50)率いる日本ハムは27日の巨人戦(札幌ドーム)に3―2で競り勝ち、原辰徳監督(63)に独自采配を見せつけた。
「投打がかみ合ったね。上沢君が素晴らしかった。万波君がミスした後に『大丈夫、大丈夫。おれに任せろ』という風にね。チームワークの良さが出ていて、あれを見たときはうれしかったですね」
メンバー表交換の際には原監督から「戦場に立ったらいろんなことが起きるだろう?」とねぎらわれたといい、「『本当にいろんなこと起こった』って話をね」と新庄監督。
3回1死三塁から9番・中島にエンドランを命じ、一ゴロの間に1点を先制。ソフトボールから採り入れた、指揮官肝いりの戦術だ。監督16年目の名将に、試合前には「今でもプロ野球って言ったらジャイアンツが注目されているし、強いチーム。どうやって戦うかっていう楽しみもあるし、こういう戦いもありますよっていうのを見せつけたいというのもある」と話していた通りの攻撃を披露した。
5回、右翼・万波が2死二塁から右前打を後逸し、打者走者まで生還する痛恨の失策で同点に追いつかれたが、8回の浅間のソロで勝ち越し。中5日で送り出したエースの上沢は2失点完投勝利。激戦続きの前カードで疲弊した救援陣を助ける好投に「めちゃくちゃうれしい」と相好を崩したビッグボスは、監督の大先輩に思い通りの野球を見せつけた。 (片岡将)