古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」を、「日本沈没2020」「映像研には手を出すな!」の湯浅政明がミュージカル・アニメ化。松本大洋がキャラクター原案、野木亜紀子が脚本、大友良英が音楽を手掛ける。27日公開。1時間38分。
室町時代の京都。猿楽の比叡座に、異形の子供が生まれる。彼こそが後に民衆を熱狂させる、実在の能楽師・犬王(アヴちゃん)だった。奇怪な容姿で周囲に疎まれるが、めげることなく犬王は見よう見まねで能を習得していく。盲目の琵琶法師の少年・友魚(森山未來)と出会った犬王は、パートナーとして互いの才能を開花させていく。
【ホンネ】これぞ湯浅ワールド。犬王が友魚と出会って以降、才能が爆発するかのようにどんどん進化していくパフォーマンスがすさまじい! 刻々と変化する犬王の姿とともに、それに圧倒され、度肝を抜かれる。軽く酔うほど目にも耳にも刺激的。 ★★★☆(映画評論家・折田千鶴子) ★5つで満点、☆=星半分