カツサンドを買いに、仕事場の近所の店に行ったら、まさかの売り切れ。すっかりカツサンド頭になっていたので、ちょっと動転して、そこにあるメニューが全部虚しく見えた。
だが空腹というのは、頭の動転なんか覆す力がある。
頭が、
「え、カツ、売り切れ?ガーン。もう何も食べたいものが見えくなったぁ・・・」
と言っても、腹はそのうち、
「馬鹿野郎、コドモみてぇなこと言って、ウジウジしてんじゃねぇ!みっともねえ。腹が減ってちゃ戦はできぬ、だ。なんでもあるものを食え!」
と下の方から突き上げてくる。
そりゃそうだ。
チーターだって、トムソンガゼルを捉え損ねたら、すぐ頭を切り替えて、近場の痩せこけた野ウサギだって食べる。生きていくために。
よし、そうだ、目の前にはまだ食べ物がたくさんあるじゃないか。