オートミールが流行中だ。もともとダイエットや健康的な朝食として食べ続けている人はいたが、ブームのきっかけはユーチューブでのレシピ動画配信だった。
それまでは、牛乳をかけて甘めの味付けをする以外の食べ方はあまり知られていなかったが、お茶漬けの素を入れたりすることで甘くない味付けができることなどが知られるようになり、レシピのバリエーションが広がったためだ。
オートミールの利点は大きく分けて2つ。ダイエット食に向いていることと、調理が短時間で済むこと。栄養価的には中高年にもおすすめの食材なのだが、オートミールやシリアル、グラノーラといってもピンとこない人も多い。そこでオートミール本の監修をしているイシハラクリニックの石原新菜副院長に聞いた。
シリアルとは、穀物または穀物の加工食品という意味。トウモロコシ、オーツ麦、小麦、大麦、米などの穀物を、押しつぶしたり熱したりなどして加工し、食べやすく保存がきくようにしたものだ。そのシリアルの一種として現在ブームになっているのが、オートミール。オーツ麦を加工して食べやすくしたものだ。
「オーツ麦は燕麦ともいい、中医(漢方)薬としても使われています。薬効は、気力や体力を補うと言われています。栄養学的にも食物繊維が豊富で、中でも水溶性食物繊維の一種であるベータ(β)グルカンが豊富です。βグルカンは排便を促し、悪玉コレステロールや血糖値の値も下げることが知られています」
オートミールブームの土壌をつくったのが、これも人気継続中のグラノーラ。主原料としてオートミールがふんだんに入っているためだ。オーツ麦やコーンフレークなどに味をつけて粒状に焼き固めたもので、甘い味付けが苦手でなく、朝食を抜きがちな人がサッと食べられるので中高年にもおすすめだ。