北海道・知床半島沖の観光船沈没事故で、第1管区海上保安本部(小樽)や海上自衛隊などは30日、行方の分からない乗客と乗員計12人の発見に向け、現場周辺海域で一斉捜索を続けた。
行方不明者の発見は4月28日を最後に途絶えている。関係機関が連携して態勢を増強しているほか、地元の漁業者や観光船も加わる予定。
また海底から引き揚げられた観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」は網走港に運ばれ、1管が業務上過失致死の疑いで現場検証し、本格的に捜査を進めている。1日に陸揚げされた後、乗客家族らに公開される。
1管によると、一斉捜索は今月29~31日の3日間、24時間態勢で実施し、範囲は知床半島沿岸や、ロシアが実効支配する北方領土・国後島周辺を含む海域。1管の巡視船や航空自衛隊の航空機などが洋上で、道警は沿岸部の陸上で行い、潜水士による海中の捜索も進めている。