お笑いコンビ「浅草キッド」の水道橋博士さんが、れいわ新選組の山本太郎代表のオファーを受け、今年夏の参院選に、同党の比例代表として立候補すると表明しました。
私は、政治家は大きく2つのタイプに分けられると思います。
1つは、国のお金をどこにどう分配するかとか、時局的にさまざまな法改正を行っていく「理性的」タイプ。もう1つは、実現困難でも幻想的な理想を語っていくパフォーマンス型の「感性的」タイプです。
後者は、「消費税反対」とか「原発即時廃止」とか、過激な表現をしないと誰もついてこない。共産党やれいわ新選組は、この「感性的」タイプ政治の集合体のように思えます。そこは、劇場型の表現者が燦然(さんぜん)と輝く場所といえます。
なので、私から言わせれば、博士さんが山本代表のオファーを受けたのは、大放送局から冠番組のオファーを受けたとか、大劇場から専属契約を打診されたことに近いのではないでしょうか。いわば、自分の新たな表現の場所を得るために、参院選に挑戦するということだと思います。
私も噺家という「感性と表現」の仕事をさせてもらってますから、博士さんの気持ちは分かります。私は落語で十分に「表現」の場所をもらえていますが、才能があり余る博士さんの場合、さらに自分の表現場所を得ようと模索していたのではないでしょうか?