新庄剛志監督(53)率いる日本ハムが3日の阪神戦(甲子園)で、大山悠輔内野手(27)に1試合3発を浴びるなど、16年ぶりの〝凱旋試合〟もまさかの6点差大逆転負け。それでも敵地・甲子園で今季最多4万2574人を大いに沸かせた。
試合前は「17歳でここで育てられ、監督になってまた戻ってくることができ、なんか胸が熱くなった」と感激モードだった新庄監督。大逆転負けでもどこ吹く風で「ものすごい面白いゲームだったからうれしい。選手も幸せでしょ、満員の真っ黄色のスタンドの中で、財産になると思いますよ」と笑顔だったが、これだけでは終わらない。
同じリーグ最下位に沈む古巣・阪神に「印象は今乗ってきている。勝敗も一緒ぐらいでしょ。ウチもタイガースもいい試合をして勝ちも出てきてね。オレの時代では初回に2点取られたら終わりだった(笑)。今はそういうことがないと思うからいい粘りをしたと思う。タイガースはこれで乗っていけるよね」と余裕のエールまで送った。
劇勝した阪神・矢野燿大監督(53)に対して「今シーズンの中でも一番うれしいゲーム。きっかけには間違いなくなる」などと言わしめたのは、さすがはBIGBOSSか。負けても役者である。 (岩崎正範)