「名古屋のうまいもの」とタスキのついた弁当を買ってきた。真ん中にあるのは、味噌カツか。
名古屋にも行ってないな。よし今日はこれでいいや。
ベント酒というより、仕事場でさっとすます夕飯だ。今月末にまた個展があるので、普段の仕事の他に、小さな絵をたくさん描かねばならず、時間がない。
だけどこの連載のために、缶ビールも一個買った。「この連載のために」なんて、書かなきゃいいことを、また言い訳してる。この連載のせいにしてる。すいません。って、謝るなら飲むなっつーの。
さて、仕事場の作業机で弁当を開いて、ビールもカシュっとやって、ズビビっと飲んで、ヒレカツを一切れ。
……甘い。
カツについた味噌が、甘い。
うーむ。
こういう味噌カツが好きだという人はいる。知ってる。でも、これはボクが生まれて初めて名古屋で味噌カツ定食を食べた時の甘さだ。あの時も「え」となった。それを思い出した。まずくはない。まずくはないけど……。仕方なく、ビールを飲む。