実況・小野塚康之 時代を越える名調子

高校野球人国記(9)栃木県・石井琢朗 優れた計画性と果てしない努力の〝完全燃焼男〟 再チャレンジの最後の夏1/3ページ

第69回全国高校野球2回戦の鹿児島商工戦で、力投する足利工業の石井琢朗投手=1987年8月13日
第69回全国高校野球2回戦の鹿児島商工戦で、力投する足利工業の石井琢朗投手=1987年8月13日

■わずか1試合だけ

石井琢朗の甲子園出場は1回きりでした。しかも初戦敗退でしたから1試合だけ、でも、石井らしくエンジン全開でした。

2年生の夏1987年の69回大会、足利工業のエースで4番として子供の頃から目標にしてきた舞台に立ちました。175センチで70キロとどちらかといえば小柄で細身の部類でした。

現在はDeNAの一軍野手総合コーチを務める
現在はDeNAの一軍野手総合コーチを務める

投手としてはオーバーハンドで軸足の右膝に土が付くほど体を大きく使うダイナミックなフォームの持ち主でした。シャープに振る腕から繰り出す速球は美しい回転がかかり、切れがありました。どんどんストライクゾーンに投げ込む姿には向こうっ気の強さがにじんでいました。

鹿児島商工打線は活発で2桁の10安打を放ち、石井は走者を置きながらも根気強く粘りました。その表情には芯の強さが漂い、決して受け身になりませんでした。延長10回に失策と2安打などでサヨナラ負けを喫しましたが、責任感あふれる2年生エースにひきつけられました。

打撃では4打数1安打、打点もなく本人は不本意に違いありませんが、1本のヒットが長打で三塁打だったのが石井らしく感じました。歓声の中、俊足を生かして一塁二塁を蹴って三塁まで進む躍動感ある姿はみんなが「カッコいいな!」と思いました。敗者にかける声「また甲子園に帰ってこいよ!」この言葉を最も送りたい選手でした。

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