六代目山口組が神戸山口組(いずれも特定抗争指定暴力団)に総攻撃を開始か。5日午後、神戸市の閑静な住宅街に銃声が響いた。標的は神戸山口組トップ。今年5月にはナンバー2が狙われる発砲事件が起きた。両組が2015年に分裂して以来続いている抗争は、風雲急を告げている。
5日午後2時20分ごろ、神戸市北区鈴蘭台東町9丁目にある神戸山口組トップ、井上邦雄組長(73)の自宅で10発以上の発砲があった。捜査関係者によると、門の付近で弾痕のようなものが見つかった。けが人は確認されていない。
数分後、現場から西に約1キロの神戸北署鈴蘭台交番に回転式拳銃1丁を持った男(49)が出頭し、署は銃刀法違反(所持)容疑で現行犯逮捕した。
男は対立する山口組の関係者とみられ、「所持したことに間違いない」と容疑を認め、発砲をほのめかす供述もしているという。
今年5月には大阪府豊中市にある神戸山口組ナンバー2で直系組織「宅見組」の入江禎組長(77)宅に車で突っ込み、門を壊したとして、名古屋市の山口組系組員の男(26)が逮捕されたばかり。