エネルギー大問題

「クリーンエネルギー戦略」で電気代はどこまで上がるのか 年間15兆円の投資が必要、消費税の7・5%分に相当1/2ページ

岸田首相は「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会で発言した=5月19日、首相官邸
岸田首相は「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会で発言した=5月19日、首相官邸

「脱炭素」の投資を進めるべく、岸田文雄首相の肝いりで構想された「クリーンエネルギー戦略」の中間整理が5月13日に発表された。まだ大きな方向性と項目が並んでいるだけだが、今年度末に向けて、政府は詳細を詰める予定にしている。

同戦略は10年間で150兆円、つまり年間15兆円の投資が必要とする。投資といえば聞こえがよいが、その原資は国民が負担する。

岸田首相の説明によると、そのうち年間2兆円分、10年間で累計の20兆円は「環境債」の発行で賄うとしている。だが、これは「カーボンプライシングまでのつなぎ」とされている。つまりはエネルギーに税金を掛けることを宣言しているようなものだ。

あとの年間13兆円分は民間の投資によるということだが、これも政府が規制や補助金で強引に誘発する民間投資である。電気料金の上昇は国民が負担することに変わりはない。

これには、あしき先例がある。太陽光発電はいま民間企業の投資で賄われているが、その投資の原資は、再生可能エネルギー賦課金として国民が負担している。これは年間2・4兆円に上っている。

クリーンエネルギー戦略の項目を見ると、さらなる再生可能エネルギー導入に加えて、電気自動車、水素利用など、既存技術に比べて莫大(ばくだい)なコスト増になりそうな項目がめじろ押しだ。これを規制で電力会社やガス会社に義務付けたりすると、結局は光熱費に跳ね返る。国民負担はどこまで増えるのか。

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