ウニやカニの在庫がないにもかかわらず、テレビやネットで広告を続けたとして、消費者庁は回転ずし大手「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)に景品表示法違反(おとり広告)で再発防止を求める措置命令を出した。業界1位のスシローの「集客すれば勝ち」のおごった姿勢に消費者から怒りの声が集まっていた。
10日朝方の東京株式市場で、スシローを展開するフード&ライフカンパニーズの株価は一時、前日終値比3%を超す下落となった。
公正取引委員会によると、違反があったのは期間限定で販売した「新物!濃厚うに包み」(110円)「とやま鮨し人考案 新物うに 鮨し人流3種盛り」(528円)「冬の味覚!豪華かにづくし」(858円)。
ウニの2商品は発売から5日後の昨年9月13日、既に一時販売中止を決めていたのに、在庫を再確保するめどが立たない間も広告を続けた。カニも昨年11月と12月、終日販売できない店舗があった。全国約600店舗のうち9割以上が該当、初日から発売していない店もあったという。
ネット上では「ウニはまた売り切れ」「だまされた」と落胆の声も相次いでいた。110円で高級品のウニが食べられると期待して店舗を訪れたものの、「入荷待ち」「売り切れだった」といった声が多く、「あんなにCMしてるのにひどい」との批判もあった。