大前研一のニュース時評

香港、シンガポールマネーが日本の不動産に流入 1年間で坪15万円が45万円に跳ね上がった別荘地、海外マネーの誘い水に1/3ページ

中国の弾圧を避けるように香港マネーが日本の不動産に向かう=香港(ロイター)
中国の弾圧を避けるように香港マネーが日本の不動産に向かう=香港(ロイター)

財務省が公表した2021年末時点の日本の「対外純資産」は411兆1841億円で、前年比15・8%増となり、2年ぶりに過去最大を更新した。

対外純資産は、国内の企業や個人、政府が海外に持つ「対外資産」から、海外投資家などの日本への投資を示す「対外負債」を差し引いたもの。円安になり、企業や政府などが海外に持つ外貨建て資産の評価が、円換算額で膨らんだことが主な要因。日本は31年連続で世界最大の純債権国となった。

これ、膨大なカネが海外の資産に向かい、日本に投資するメリットは海外に比べて少ないということ。ある意味、悲しい話だ。

日本以下、ドイツ、香港、中国の順で対外純資産が多い。逆に、世界最大の純債務国は米国で、対外純債務残高は約2067兆円に上っている。英国、フランスも対外純債務残高が高い。米国には投資機会が豊富でほかの国の企業、人間にどんどん投資させている。ユニコーンはデカコーンが多く、リスクもあるが富を生む事例に事欠かない。

一方、日本人は余ったカネを貯金に回し、銀行はそれで国債を保有し、それを日銀が買い入れて同じ額の紙幣を発行するという流れ。それでも余った部分が海外投資に回っている。で、対外純資産は増え続けるということになる。

ま、リターン(利益率)がそこそこあるので、国内に置いておくよりもマシ、ということになる。そこにさらに円安が追い打ちをかけ、数字上は魅力が増したわけだ。ということで、投資は海外に向かう。その半面、日本への投資はホテルなどに限られ、新しい産業に対してはまだまだ少ない。

健活手帖

zakスペシャル

主要ニュース

ランキング

  1. 【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】CM曲はミリオン記録の絶大効果 明菜が味わった屈辱…担当者の「所属歌手だったのか」に失望も

  2. ヤクルトの強さとは…古田敦也氏を直撃! 盟友・高津監督はどう変わったのか 三冠王も視野の「村上宗隆はもう抑えられないよ」

  3. 「明石家紅白」で期待される〝SMAP雪解け〟 7年ぶりに香取慎吾と共演、木村派・さんまの仲介で「復活」の声

  4. コロナ感染急増も「50歳以下は自粛不要」と専門家 オミクロン派生型「BA・5」の置き換わり進む 「すでにかぜレベルに近い」児玉栄一教授

  5. 【日本の解き方】日銀は金利上昇を容認するか 「売り仕掛け」には負けないが、非常識人事で内部崩壊懸念も

  6. 68兆円没収、プーチン大統領ら資産を復興資金に ウクライナ首相が要請「甚大な被害の責任は彼らに負わせるべき」

  7. 中露艦による尖閣「航行の恫喝作戦」常態化 6年ぶりの「連携」で接続水域に侵入 「ならず者連合さながら」で問われる「日米台の連携」

  8. 【2022年夏・参院選】高市氏が〝猛ゲキ〟大混戦の東京選挙区 生稲氏に強力援軍、聴衆の笑い誘いつつ「議席増やせるか瀬戸際」 松野官房長官は防衛力強化をアピール

  9. 【大鶴義丹 やっぱりOUTだぜ!!】テレビの「存在感」が大きく変化 街頭からスマホの時代へ

  10. 【アイドルSEXY列伝】樹まり子 3本だけで引退するつもりが…「お願いされると断れない」救いの女神 ギャラの総額を聞いて驚愕

ピックアップ連載

連載一覧へ

最新特集記事

特集一覧へ