マンション業界の秘密

「インスペクション」が浸透しない日本の事情 気候の関係で劣化も早く、天災で傷みやすい 「新築信仰」の価値観も影響か1/2ページ

良き制度、項目ではあるが、そもそもインスペクションという言葉になじみがない
良き制度、項目ではあるが、そもそもインスペクションという言葉になじみがない

テレビで話題の不動産ドラマで「インスペクション」が取り上げられていた。仲介会社の新米女子社員が、父親が購入する中古マンションに疑念を抱いて、ハンマーでフローリング床をブチ破る…というシーンが出てきたのだ。

ドラマは不動産仲介の世界をコミカルではあるが、それなりにリアルに描いていると、業界内では評判だった。しかし、誰に聞いてもあの場面だけは「あり得ないね」と言う。実は私もそう思った。

中古住宅の取引に「専門家」の調査を絡ませる「インスペクション」という制度が宅建業法に加えられたのは2018年の4月である。インスペクションを行うかどうかを不動産業者が買い手に確認すべきことを義務化した。

しかし、実際にこれを行った上での契約など、中古住宅の取引全体では1%もないのではないかと想像する。少なくとも、私がこの4年間に関わった数十件の取引では、1件も発生しなかった。ただし、これに正確な統計数字はない。

特に中古マンションの取引において、インスペクションなどという中途半端な調査の必要性はほとんど感じない。

例えば築年数が40年を経過しているような物件なら、中途半端な「専門家」に調査を依頼するよりも、管理組合の総会議事録を過去3年分ほど入念にチェックした方が、はるかに有益な情報を取得できる。

インスペクションは、築古(ちくふる)木造戸建ての取引が多いアメリカで浸透している制度である。欧米で普及しているのなら何でも日本よりも進んでいると考える人がいまだにいるようだが、そうとはかぎらない。

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